長い歳月を経て、薄らいでいくことや強まっていくことがある。行きつ戻りつする中で、それでもやはりどうしても手離せないものは、残ってゆく。雨の夜、音楽を聴きながらそういうことを思った。
新しく書いた詩。
海までの道 (Vene)
蒼の蒼さ 色んな眼を重ねて
違うから ほんとうは どんどん 離れてゆく
気づかないさ. 誰かは云った
瞬きの速さで 色をとらえて 暮らすように描いた
蒼い色 3つ数えて 地図のように 広げて
遠いところから. 君は云った
見たこともない 海までの道 一緒に歩いていこう
蒼い色 3つ数えて 地図のように 広げて
見たこともない 海までの道で
(fin.)
2022.9.10